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深夜の集中治療室。
この夜は患者さんたちの状態も落ち着いており、なかなかに静かな夜でした。
夜勤の看護師さんたちは中央のナースステーションで仕事をしています。
午前2時過ぎ、ある看護師さんは見回りに、ある看護師さんは点滴の交換にと、
すべての看護師さんたちが一瞬だけナースステーションからいなくなる瞬間があったようです。
看護師さんたちがまたナースステーションに帰ってきました。
A「あれ、Bさん一番奥の205号室に行った?」
B「え、行ってないですよ?」
C「どうかしたんですか?」
A「さっき205号室に誰か入っていくような足音を聞いたもんだから。」
D「あ、私も聞きました。誰か入って行きましたよね。」
A「誰でしょう?」
E「どうかしたんですか?」
B「あ、Eさん、205号室に行ってました?」
E「205号室って、誰が入ってましたっけ?」
A「えーっと、交通事故で入院されてるフクシマさん。あの人だけね。」
E「あ、フクシマさんの部屋ね。私は行ってませんけど、さっき誰か入って行きましたよ。」
B「こんな時間に・・・主治医の先生でしょうか?」
A「先生は夜11時ころに帰られましたよ。」
B「そうなんですか。じゃあ、誰だろう???」
C「私、見てきましょうか?」
A「ええ、お願い。」
そして、
C「205号室、フクシマさんがぐっすり寝てる以外、誰もいませんでしたよ。」
A「あら、そう。じゃああの足音は聞き間違いかしら。」
D「あたしも聞いたんですが。。。」
E「私は誰か入っていくのを見たんですが。。。」
・・・
朝、フクシマさんの家から連絡がありました。
療養中であったフクシマさんの父親が別の病院で亡くなられたそうです。
死亡時刻は午前2時15分。
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