独りアクティブ非モテ系16年目ドクターのにっき。
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先日開催された全日本フィギュアスケート選手権男子で、
羽生結弦選手(※別窓)が見事初優勝を飾ったわけですが、
羽生結弦選手
珍しく手術も続々と定時前に終わり、
仕事を終えて集まってきた麻酔科医が集って、
フィギュアスケートの話題で盛り上がる夕方の麻酔科医室。
A「ところで羽生選手って、すごい首が長いですよね。」
B「長い。しかも10頭身くらいあるんじゃないかな?」
A「あんだけ首が長いと、頭と首だけで2頭くらい稼いでそうですよね。」
C「しかしあの首、羽生選手は多分挿管難しいと思うよ。」(←※麻酔科マニアック)
A「あ、確かに。難しそう。」
B「いわゆる、『遠い』系ですよね。」
C「そうそう。声門までが遠くて喉頭鏡が届かない系。」
D「大きいブレード使ってもダメなんですか?」
C「ブレード大きくしても展開の角度が変わるからなー。」
A「一概にブレード大きくしたからって展開は容易にはならんですよね。」
D「Airway Scopeはどうなんですか?」
B「いや、あれも『遠い系』の人には届かない。」
A「だいぶ奥まで突っ込んでも喉頭蓋がペロっと垂れ下がって邪魔すんねん。」
B「だいたいマスク換気はできるからとりあえずマスク換気で頑張って」
A「何回かブラインドで頑張ってみて」
B「どうしてもダメならファイバー挿管ってところかなー。」
俺「『遠い系』の人、オプティカルスタイレットが結構使えますよ。」
B「あ、あれは確かに使えるなー。」
俺「声帯まで一直線、って感じで『遠い系』には有効ですわ。」
A「今度、首が長い人に使ってみようかな。」
俺「是非是非。けっこういい感じですわ。」
B「しかし、羽生選手も難しいかもしれないけど」
俺「ええ。」
B「マツコ・デラックスはマスク換気に苦労しそうやな。」
マツコ・デラックス
A「確かに。。。マスクフィットはするけどすんげー圧要りそうや。。。」
D「ああいう体型の方が緊急手術とかで来られるとドキドキしますよね。」
A「うん。麻酔導入までがかなりストレスやな。」
B「下顎角も触知しにそうそうやしなー。。。」
C「でも、マスク換気困難でも意外と挿管は簡単そうじゃないですか?」
D「airway入れれば換気ができて、展開したら以外にもCormackⅠとかね。」
俺「確かにマスク換気は苦労しても挿管はできそうな印象ですね。」
A「まあ、何ごともやってみないとわからんけどな。」
俺「確かに。」
A「じゃあ、首長族(※別窓)はどうなんですかね。」
首長族。(in ミャンマー&タイ)
D「あれも『遠い系』じゃないんですか?」
A「確かに遠そうやな(笑)。」
E「いや、あれは違うんですよ。」
D「違う?」
E「ええ、首長族の首は長いように見えて違うんです。」
A「そうなん?」
E「あれは肩を器具で押し下げてるだけなんです。」
俺「(´・∀・`)ヘー。」
E「首の長さは変わらず、極端ななで肩になっているようなものらしいですよ。」
俺「ってことは、口から声帯までの距離は同じなんやな。」
E「そういうことになりますね。」
B「ちょっといま調べてみたんやけど。」
A「ええ。」
B「『首長族』、『挿管』でPubMedで検索してもヒットしないね。」
E「ないでしょ(笑)。そんな論文。」
A「ってことはむしろチャンスじゃね?」
E「は?」
A「」「先生がいまからタイかミャンマーに行って」
E「え?」
A「向こうの病院で首長族の方の手術があれば是非担当して」
E「はあ。。」
A「その挿管難易度について何症例かまとめれば」
B「『Anesthesiology』や『Anesthesia&Analgesia』掲載も夢じゃない!」
俺「首長族の方々のためにもなる研究ですね。」
B「うむ、先生!是非いまからタイかミャンマーへ!」
E「遠慮しときます。。。。」
・・・
というわけで、やはり気道確保に関しては、
非常に盛り上がる麻酔科医たちだったのでありました。
なんというマニアックトーク。
羽生結弦選手(※別窓)が見事初優勝を飾ったわけですが、
羽生結弦選手
珍しく手術も続々と定時前に終わり、
仕事を終えて集まってきた麻酔科医が集って、
フィギュアスケートの話題で盛り上がる夕方の麻酔科医室。
A「ところで羽生選手って、すごい首が長いですよね。」
B「長い。しかも10頭身くらいあるんじゃないかな?」
A「あんだけ首が長いと、頭と首だけで2頭くらい稼いでそうですよね。」
C「しかしあの首、羽生選手は多分挿管難しいと思うよ。」(←※麻酔科マニアック)
A「あ、確かに。難しそう。」
B「いわゆる、『遠い』系ですよね。」
C「そうそう。声門までが遠くて喉頭鏡が届かない系。」
D「大きいブレード使ってもダメなんですか?」
C「ブレード大きくしても展開の角度が変わるからなー。」
A「一概にブレード大きくしたからって展開は容易にはならんですよね。」
D「Airway Scopeはどうなんですか?」
B「いや、あれも『遠い系』の人には届かない。」
A「だいぶ奥まで突っ込んでも喉頭蓋がペロっと垂れ下がって邪魔すんねん。」
B「だいたいマスク換気はできるからとりあえずマスク換気で頑張って」
A「何回かブラインドで頑張ってみて」
B「どうしてもダメならファイバー挿管ってところかなー。」
俺「『遠い系』の人、オプティカルスタイレットが結構使えますよ。」
B「あ、あれは確かに使えるなー。」
俺「声帯まで一直線、って感じで『遠い系』には有効ですわ。」
A「今度、首が長い人に使ってみようかな。」
俺「是非是非。けっこういい感じですわ。」
B「しかし、羽生選手も難しいかもしれないけど」
俺「ええ。」
B「マツコ・デラックスはマスク換気に苦労しそうやな。」
マツコ・デラックス
A「確かに。。。マスクフィットはするけどすんげー圧要りそうや。。。」
D「ああいう体型の方が緊急手術とかで来られるとドキドキしますよね。」
A「うん。麻酔導入までがかなりストレスやな。」
B「下顎角も触知しにそうそうやしなー。。。」
C「でも、マスク換気困難でも意外と挿管は簡単そうじゃないですか?」
D「airway入れれば換気ができて、展開したら以外にもCormackⅠとかね。」
俺「確かにマスク換気は苦労しても挿管はできそうな印象ですね。」
A「まあ、何ごともやってみないとわからんけどな。」
俺「確かに。」
A「じゃあ、首長族(※別窓)はどうなんですかね。」
首長族。(in ミャンマー&タイ)
D「あれも『遠い系』じゃないんですか?」
A「確かに遠そうやな(笑)。」
E「いや、あれは違うんですよ。」
D「違う?」
E「ええ、首長族の首は長いように見えて違うんです。」
A「そうなん?」
E「あれは肩を器具で押し下げてるだけなんです。」
俺「(´・∀・`)ヘー。」
E「首の長さは変わらず、極端ななで肩になっているようなものらしいですよ。」
俺「ってことは、口から声帯までの距離は同じなんやな。」
E「そういうことになりますね。」
B「ちょっといま調べてみたんやけど。」
A「ええ。」
B「『首長族』、『挿管』でPubMedで検索してもヒットしないね。」
E「ないでしょ(笑)。そんな論文。」
A「ってことはむしろチャンスじゃね?」
E「は?」
A「」「先生がいまからタイかミャンマーに行って」
E「え?」
A「向こうの病院で首長族の方の手術があれば是非担当して」
E「はあ。。」
A「その挿管難易度について何症例かまとめれば」
B「『Anesthesiology』や『Anesthesia&Analgesia』掲載も夢じゃない!」
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プロフィール
HN:
はくこう
性別:
男性
職業:
麻酔科医
自己紹介:
近畿地方の某市中病院に勤める麻酔科医。気がつけばドクター16年目、WEBでのカキモノは22年目に突入ながら、変わらない非モテ系が、そこにはいる。ズーン。
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